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絵空事の切れ端

                        好きなものは好きって言おう

2013年ラノベまとめ

ライトノベル感想

 新年あけましておめでとうございます!
 ってもう5日も経ってるんですけど、新年早々インフルエンザに罹ってしまいまして寝たきりを強いられてとても辛かった! おせちもお雑煮もロクに食べられないまま、初詣にも行けないまま正月も終わってしまい、やっとこうして調子を取り戻したので久々にPCつけてます。


 そんな前置きはさておいて、今回は2013年の個人的なライトノベル総括記事です。おもしろかったタイトル、よかったタイトルを例によって10個にしぼって書いてみるよ〜。あと今年も読書量があまり奮わなかったなあ……とタイトル選んでて地味に思いました。



4047129119東京レイヴンズ10 BEGINS/TEMPLE (富士見ファンタジア文庫)
あざの 耕平 すみ兵
富士見書房 2013-10-19

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 去年も選んだタイトルだけれど、本当に泣いてしまうほどおもしろいんだよこれが。かつて泰山府君祭にて鈴鹿の過ちを正した春虎が、夏目の死を目の当たりにしてその自制を振りきってしまう場面が1巻との対比としてあったり、北斗の正体に気づいた春虎に「お前やっっっっと気づいたか!!(でも自分で気づいたの偉い!!)」って言えたり、伏線回収からの風呂敷の広げ方がさすがのベテラン作家で、読むたびによく出来ている作品だと思わされる。本当に。第2部に入り「秋」の子にもまさかの姓がついてて、「なるほどねえ(ゲンドウポーズ)」と感嘆を禁じ得ない。


4048915339ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (3) (電撃文庫)
宇野 朴人 さんば挿
アスキー・メディアワークス 2013-04-10

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 このラノ2014年において総合2位にランクインしたことでも記憶に新しい本作ですが、やっと読みました。おもしろい。おもしろすぎる。一気に3冊も読んだ。こんな本はたしかに他じゃあ味わえない。まあ内容をここで説明するのもあれだし、どうおもろいのかは他の感想サイトさんを参照にしてもらうとして、おれがこの物語で好きなところをふたつばかり。
 ひとつは『騎士団のメンツの底の知れなさ』で、正直言ってこれだけの原動力でこの物語を完結まで読み進めることができると思う。イクタ・ヤトリ・トルウェイばかり目立つけど、マシューとハロの固い決意に裏打ちされた見えない活躍もすごい。3巻冒頭のマシューの啖呵には目頭が熱くなった。能力差がはっきりしてきた面々ではあるけど、今後どのような成長や変化を見せてくれるのか楽しみでならない。
 もうひとつは戦死者に対する敬意の描き方。偲ぶこともなく、悔やむこともなく、もちろん謝ることもしない。ただその魂の安らぎと繁栄を願う姿勢。あるいは敵ながら生前に持ち得た誇りを尊ぶ姿勢。なんとカッコいいことか。こういうのすごい好き。


4048661612はたらく魔王さま! (10) (電撃文庫)
和ヶ原聡司 029
アスキー・メディアワークス 2013-12-10

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 エンテ・イスラ編がとても盛り上がった。真奥が笹塚で働いているときよりもおもしろかったし、ここにきて鈴乃がヒロイン度を上げてきて結構好きになってしまったおれがいた。まあどうにもシリアスになり切らないあたり、ここでもこの作品らしさが出ていて「ミョウガ」と「ヒヤヤッコ」にオルバが盛大にびびってるのはさすがに笑ってしまった。しかしキャラクターの役割はハッキリしていて、数が多くなってきてもあんまり混乱はしないんだよね。ミキティ一派がいったいどういった勢力なのか、みたいな謎は深まったけど。でもやっぱりちーちゃんが一番ヒロインとして安定しているので、エンテ・イスラは一区切りにして舞台は笹塚でやった方がいいのかもね!


4063752933クロックワーク・プラネット1 (講談社ラノベ文庫)
榎宮 祐 暇奈 椿 茨乃
講談社 2013-04-02

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 もうね、エンターテイメントのすべてが詰まってるよこれは。アホだけど一芸に秀でた熱い主人公と機械仕掛けの毒舌ヒロイン(超かわいい)のボーイミーツガールに、わかりやすい世界のピンチ、わかりやすいクソッタレな巨悪、わかりやすいけど濃い仲間たち、世界かヒロインかのわかりやすい最後の選択、そしてどっちも救っちゃう大団円まですごーく綺麗で魅了されてしまいました。わかりやすいってのはやっぱりいいことだよ。こうした王道を読者に印象深く残せるっていうのは、本当に並大抵の力量じゃできないと思うしね。


4047291501ココロコネクト プレシャスタイム (ファミ通文庫)
庵田定夏 白身魚
エンターブレイン 2013-09-30

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 本編が完結したのち、おまけの一冊で最高にニヤニヤさせてもらった。カップルどんだけ増えてんだよいったい。まあでもベストカップルはやっぱり唯・青木だよね。みんなも卒業して「よかったねえ」と素直に言える作品になっていた。今までの文研部を振り返ってみると、たくさんの出来事や出会いがあって、数えきれないほど心の内をさらけ出していたよね。終わってみて改めてこれは永瀬伊織の物語だったんだな、と思いました。いや〜みんなかわいくていい子で最後まで読めてよかったなあ。庵田定夏先生、お疲れさまでした。


4094514597とある飛空士への誓約 4 (ガガガ文庫)
犬村 小六
小学館 2013-12-18

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 こんなにヒロインに鞭打つラノベも久しぶりだった。今まで信じてきたものが崩れ去り、その裏にあった悲痛な真実に打ちのめされ、さらには兄弟を盾にされて自分の意志さえも奪われるミオが本当に見ていられなくて心が折れそうだった。3巻読んでいる間も胃がキリキリしたし読み終わった衝撃はいまでも忘れられない。そして4巻のラストに思わぬ人物が登場して超びっくりした。だから今「恋歌」をアニメにしたのか〜〜〜!ってすごいひとりで納得してた。とにかく今後も目が離せない注目作。


4041009324サイハテの救世主 PAPERIII:文明喰らい (角川スニーカー文庫)
岩井 恭平 Bou
角川書店 2013-07-31

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 救いの無さでは上の誓約に負けず劣らずなこの作品。『天才』に集まる身勝手な期待と羨望、そして災厄に立ち向かわされる葉。あらゆる方面から『天才』という人種を描写し、その苦悩や葛藤にうまく物語が噛み合っている作品だった……救いの無さという結末になればこそだけど。特に2巻のアンジーの話が「どうして葉がここまでしなきゃならないんだ」って思うほどの悲劇で、すごく鬱だった。いやまあこれはそういう類のおもしろさなんだけど、あれは悲しい気持ちになるよそりゃ。


4048915789氷の国のアマリリス (電撃文庫)
松山 剛 パセリ
アスキー・メディアワークス 2013-04-10

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 いつかの感想でも書いたんだけど、残酷でいてとても綺麗なお話だった。人と機械の話ではあるけれど、この物語は機械たちの『生き方』を描いたもので、「人間(ご主人さま)と共に過ごしたい」という願いと「人間になにをされるかわからない」という猜疑心の間で揺れるドラマが見所。それでもその純真さだったり、人を信じる心だったり、そういうひたむきな感情が源になって、国を捨てて地上を目指すところは胸が熱い。アマリリスがかわいいし、なにも考えずに人にオススメできる1冊として推奨していきたい。


4048919601安達としまむら (2) (電撃文庫)
入間人間 のん
アスキー・メディアワークス 2013-09-10

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 入間人間先生が「ゆ○ゆり」みたいなものを書いたらこうなった話。ただただ安達としまむらという女子高生ふたりのせま〜い世界で送られる日常は、いつまでもぼーっと見ていたい春の日差しめいた温もりがある。温もりというか、温いというか。まあ一言で言うならしまむらにほの字の安達が超かわいいんだこれが。おのれは男子中学生かって言いたくなること請け合い。まだ引き返せるようで微妙にもう遅い安達の心境はいかばかりか。あとしまむらの安達の扱い方というかあしらい方も結構好き。


4048916785世界の終わり、素晴らしき日々より (3) (電撃文庫)
一二三スイ 七葉なば
アスキー・メディアワークス 2013-06-07

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 女の子。二人旅。ピックアップトラック。飴。スケッチブック。銃。世界の終わり。そして始まり。とまあここまで要素書けば好きそうな人は勝手に釣られてくれるでしょう。どこまでもコウとチィのお話で、からかったりからかわれたり、守ったり守られたり、嫉妬したり嫉妬されたり、恋したり恋したり……と辛いことや甘酸っぱいことを踏まえて、徐々に成長していくふたりの姿が眩しかった。目的地はあるけれど、「旅を続けたい」という気持ちは共通していてそこも微笑ましかったし、最後のチィの結婚式の話もふたりが出した答えも「ああやっぱりそうだよね」みたいな感じで心が温かくなったし全体通していい話だった。そんなコウとチィのふたりが大好きです。



 そんなこんなでいかがでしたしょうか。
 好きなキャラ。好きなセリフ。好きな展開。好きな結末。好きな挿絵。好きな文章。エトセトラエトセトラ。人が作品において好きになる
部分はたくさんあるけれど、2014年もそういうのをハッキリ「好き」と言えるような感想を書いていけたらなと思います。


   絵空那智