絵空事の切れ端

                        好きなものは好きって言おう

THE IDOLM@STAR MOVIE 輝きの向こう側へ!

 公開してそろそろひと月経ってるし感想なんか今更かもしれないけど、2回目を観に行ってやっぱり良かったし感じるものもちゃんとあったので自分なりに書いてみます。


 アイマス自体はテレビアニメ(XENOGLOSSIAではない)が入り口で、それから派生であるモバマス・グリマスをやるようになって、ゲームはシャイニーフェスタしか触ったことがないという経歴が浅いもいいところなんだけど、好きなキャラもたくさんできました。今年10周年であることもさっき知りました。古参の方と比べれば愛着なんて比べ物にならないですが、そういう歴史の長さがあったからこそ、この劇場版という約2時間の映像の中に数多くの『泣き所』が生まれたんだと思います。それは人によって千差万別で、ついったーなんかで流れてくる感想も「誰々にすごく感情移入した」だとか「このシーンめっちゃ泣いた」だとか、それぞれの思い入れみたいなのが見えて良かった。キャラクターも多いのにそれぞれの成長であったり、決意の表れが見えたり、そういうのを感じられるのがこの劇場版の魅力のひとつかなと思いました。M@STARPIECEのライブシーンもホントぐいぐい動いててすごかった。珍しい取り合わせも見れたし。


 個人的には「いままで色々なものを見落としてきた」と写真を趣味にしたり、母親をアリーナライブに招待したいと言ったりと千早関連に涙腺を刺激されました。彼女の背景を思うとね、どうもね。
 そしてベストは、劣等感から一度はアイドルを諦めかけた可奈がアリーナという大きなステージを踏みしめて「諦めたくない!」と啖呵を切ったところ――からの! 真っ先に星梨花ちゃんが駆け寄っていったところです! その後すぐさま杏奈や百合子の『振り付けできない組』が「私も頑張ろうって決めたんだよ!」って言い切ったところで目頭が熱くなっちゃって、ホントに胸がいっぱいになってしまった。まさかグリマス勢に一番を持っていかれるとは思わなかったんですが、2回目観てもやっぱりここがベストだと確信しました。


 テレビの向こうでしか見られなかった憧れの先輩たちと一緒に、大きな舞台に立つ。765プロのアリーナライブにバックダンサーとして参加するグリマス勢がその到達点に至るまで、様々な苦労が描かれていました。特に可奈を筆頭とした『振り付けできない組』の面々が抱えていたであろう不安は途方も無いものだったでしょう。
 期待に応えるってすごく勇気がいることだと思います。どんなにがんばっても「本当に自分がやっていいのだろうか?」「そのせいで迷惑がかかったらどうしよう」みたいな不安はやっぱり生まれるもので、そのプレッシャーをすぐに自信に変えられる人は少ないと思うんですよね。特にこの子たちが立つステージの規模は、誰に対してもドライな志保ですらビビっていたくらいでしたし。それでもステージに立ちたいという思いはみんな同じで、そんな彼女たちがとても眩しく見えてしまいました。なんか最近少年少女がひとつのことにがんばってる姿を見てるだけで泣けてしまう。


 他にも春香とか伊織とか美希とかの好きなシーンもたくさんあるんだけど、あんまり長くなりすぎてしまうのもよくないのでここらへんで締めます。そういえばアリーナライブにジュピターが来てたじゃないですか。そこで「おまえら一般席かよォ!?」って思ったのはおれだけなんだろうか。
 自分で思っていたよりも、自分がアイドルマスターという作品が好きだということを知ることができた劇場版でした。ホント何度でも観たくなるし、観るたびに発見がある作品だと思う。