日記と魂とおっぱいと氷と絆と失恋探偵
もう5月も終わってしまうんだねえ……。
実質モバゲーをやめたと言っても過言ではないくらいに最近はめっきりソーシャルゲームに触らなくなったので、結構読書がすすんでます。今月だけでも20は読めているし、なんか久々にアウトプットしたいな〜みたいな気分になったのでここ2,3ヶ月くらいでおもしろかった本の感想でもつらつら書いていこうと思います。ホントこういうの書くの久々や。
明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。 (電撃文庫) 藤まる H2SO4 アスキー・メディアワークス 2013-02-09 by G-Tools |
主人公の体に一日置きで入れ替わる2つの人格。ただしふたりのコミュニケーションは1冊の日記のみ――という一風変わったラブコメなのですが、このシチュエーションが個人的に大ヒットしました。ヘタレな主人公と自由奔放すぎるヒロインのバランスが絶妙で軽快で、楽しく読みことができました。色々な意味であまりにもひどすぎるオチには賛否両論あるかもしれないけど、おれは大好きです。ああ、この子ならそう言うよね、みたいなね。シチュエーションのキャラの勝利。
塔京ソウルウィザーズ (電撃文庫) 愛染猫太郎 小幡怜央(スクウェア・エニックス) アスキー・メディアワークス 2013-02-09 by G-Tools |
設定がかなり自由。言ってしまえばなんとでも「後出し」できてしまうような異能系ラノベなのですが、それでいてここまで高密度な物語を叩き出せるものなのかと感心さえしてしまいました。キャラの造形ももちろんなんだけど、とにかく物語の作り方が綺麗なのが印象的。「こうすればこうなる」という読めてしまう展開でも見せ方次第でこうも化けるものなんだなーと。今年の電撃大賞で一番おもしろかった。
OP-TICKET GAME (電撃文庫) 土橋真二郎 植田亮 アスキー・メディアワークス 2013-04-10 by G-Tools |
正直言うと土橋作品随一の傑作と言っても過言ではないかもしれない、とおれは思う。今までの土橋作品を読んでる人ならわかると思うけど、地の文を読むだけで笑いが出る。あまりにも今までとテーマがかけ離れすぎてて、かつ真剣にそれと向き合う主人公たちのギャップに笑いが抑えられない。この1冊がやりたかっただけに今までの作品があったのでは?と疑いたくなるほどおもしろかった。なんでうちの学校には「エクストリームスカートめくり」を企画してくれる生徒会長がいなかったんだ……と本気で嘆いてもおかしくなかった。
氷の国のアマリリス (電撃文庫) 松山 剛 パセリ アスキー・メディアワークス 2013-04-10 by G-Tools |
人間と機械というテーマを書かせたらもはや松山先生の右に出るものはいないんじゃないかと思うくらいにおもしろい。ゆっくりと破滅へと向かう国とその裏に隠された残酷な真実に向き合ったキャラクターたちの苦悩と葛藤がとても痛い。しかしその結末はとてつもなく綺麗なものに満ちあふれていて、涙さえ出てしまうほどだった。アマリリスとアイスバーンの最後の挿絵は本当に胸がいっぱいになってしまった。
ココロコネクト アスランダム下 (ファミ通文庫) 庵田 定夏 白身魚 エンターブレイン 2013-03-30 by G-Tools |
文研部最後の敵は、「人」だった。この最終章にあたるアスランダムは、閉鎖空間における集団意識をかなりありありと描写しててとてもエグかった。周囲から孤立していく文研部でしたが、それでも文研部の絆だけは変わらなかったのが救いでした。人は必ずしも誰かの人生に関わって生きている――それがどれだけ小さな繋がりでも「なかったこと」にしていいものじゃない。繋がりは決してなくなりはしないから。そんな言葉が胸に残っていることが記憶に新しいです。
失恋探偵ももせ (電撃文庫) 岬鷺宮 Nardack アスキー・メディアワークス 2013-04-10 by G-Tools |
「なぜその恋は終わってしまったのか?」という真実を探る恋愛モノ。これが主人公もヒロインもすげーかわいいやつらなんだよ。なんだよこれ甘々じゃねーか!って感じでした。
失恋って本来なら可能な限り避けたいって思うものだけどさ、自分の「好き」という気持ちが相手に伝わって、それがどういう結果であっても相手が自分のことを考えてくれるってかなり嬉しいことなんじゃないか? とこの本を読んで感じました。キュンキュンしてしまったよ、まったく。