絵空事の切れ端

                        好きなものは好きって言おう

14年秋アニメ

 今年も残り一ヶ月を切り、だいぶ肌寒くなりました。ていうかもう12月なの……絶望しかない。
 だいぶ遅くなりましたが、恒例のクールごとのアニメ雑感です。しかも無駄に筆が乗っていつにも増して文量が多くなってしまいました。おかげでこの記事も三日にわけて書きました。
 1クール1回更新がデフォになってきているのをなんとかしたい。書くことがないわけではないんだけど、アウトプットが急に億劫になることがままあって本当に性質が悪い。ローペースでもラノベも感想も書いていきたいです。言うだけならタダだもんね。言うだけなら。


アイカツ! 3rd season(◎大空あかり)
 先月2期まですべて見たのでやっと追いつきました。いまや自分の中で毎週が楽しみで仕方がない存在になっています。女児アニメは救い。各々が目指すアイドル像がそれぞれ違っていて、自分が追い求める存在へひたむきにアイカツし続ける彼女たちの姿がひたすら眩しい。2期で美月さんが「伝説は一人では作れない」って言ってたように、大切な仲間であると同時にアイドルとして高め合うライバルでもあるキャラクター描写が自分の好みにとても合っているんだよね。
 3期はかつて「自分にしかないアイドルとしての輝きなんて本当にあるの?」と悩んでいた大空あかりちゃんが主人公となり、天才でも秀才でもない彼女が仲間と共にどう成長していくのか。それから彼女が惹かれた衣装ブランド「Dreamy Crown」の新米デザイナーの瀬名翼くんが、大空あかりの物語にどう絡んでくるのか、とても楽しみです。あといちごやあおい姐さんたちがすごく先輩しててほっこりしたよね。

 
Fate/stay night[Unlimited Blade Works](◎遠坂凛
 まさか2014年にもなってステイナイトがまた見れるとは思いませんでした。これほど今期の体感時間が短いアニメは他にないです。非の打ち所がないくらいおもしろい。ufotableが作り出す映像美も手伝い、戦闘シーンはまさに圧巻の一言。
「貴方が私のマスターか?」を筆頭に、もう何度見たかもわからない名シーン、名セリフを聞くとやっぱりテンション上がるよね。これはFateでいつも感じてることだけど、敵ながらその技量や術理に敬意をはらうサーヴァント同士の戦いの姿勢がカッコよく映って仕方がない。それとセイバーや凛の描写からZeroの続きを意識しているような作り方がうかがえて、そういうシーンで思わずニヤリとしてしまう。
 そしてなんといっても凛が凄まじくかわいい。ヒロインの風格さえ感じる。前期のプリヤではただのババアだったのに、やっぱりアーチャーがいるとそのかわいさも段違いです。まったくツンデレコンビは絵になるなぁおい!


ガンダムビルドファイターズトライ(◎ホシノ・フミナ)
 初めに懺悔しておきたいんですが、このアニメを見始めたきっかけは、1話放映後に男子のハートを撃ちぬく健康美とフェチズム満載なフミナ先輩の色んなイラストがツイッターのRTで回ってきて「なんだこのめっちゃシコれるキャラ!?」という下心でした。その上「ガンダムはほとんど見たことない」「ガンプラ作ったことない」「そもそも1期見てない」とにわか三拍子の身です、ごめんなさい。かなり珍しい視聴層である自負もあります。でもすっごく熱量のある作品で、今期これ以上にワクワクするアニメはないです。迫力あるガンプラバトルを見てここまで熱くなれるなら、1期見ておけばよかったと後悔してます。「(個人の思い入れのある機体)のこんな戦闘が見れて嬉しい!」というたぐいの感想を見かけるたびに、自分にはそういうのが一切ないので、そういう楽しみ方もできるのかと羨ましくなります。
 ここまでBFTにのめり込んだ理由はキャラがかわいいだとか、これも立派なスポ根だよねとか色々ありますが、主人公のセカイくんがガンプラ初心者かつガンダム知識ゼロとほぼ自分と同じ状態だったのが一番大きいです。ガンプラバトルでは常識破りっぽい徒手空拳スタイルであらゆる戦局を乗り越えてしまうあたり才能を感じますが、それに満足することなくひたすら上に向かって努力できる主人公なのがすごく好感が持てる。最初はフミナ先輩にほぼ強引に連れてこられたけど、ガンプラバトルにハマっていく過程もよかった。
 トライファイターズもチームとしてはまだまだ未完成だし、3人の絆をどう深めていくのかとても楽しみです。


>俺、ツインテールになります。(◎津部愛香)
 元々原作を知っていてアニメ映えするだろうなと楽しみだったのですが、1話を見て改めて確信しました。ツインテールに対する愛を原作そのままに伝えていて、さすがスタッフはわかっていらっしゃる。変身シーンもよかったし。アニメで見るとテイルレッドの小ささも際立っていてとてもかわいらしい。やっぱりこれくらいがツインテールにもっとも理想的な体型なんだなと思います。でもひとつ言わせてもらうと、島崎信長くんの声そのままのテイルレッドも聞きたかった。たぶんTSの話までいくと思うのでその時聞ければいいな。
 総二も会長もトゥアールも好きですが個人的には愛香を応援してます。青い悪魔とか貧乳モンスターとか蛮族とか散々な言われようだけど、正統派の幼なじみはやっぱり好きです。口の悪い暴力ヒロインはあんまり好きになれないことが多いんですが、その暴力が主人公に向かなかったのが功を奏したのかもしれない。


>甘城ブリリアントパーク(◎ラティファ・フルーランザ)
 フルメタでおなじみ賀東先生のラノベ原作だったのでてっきり遊園地でドンパチする話かと思ったら(してるけど)、寂れた遊園地の存続をかけて魔法の国の住人たちと経営を立て直す話でした。なかなか類を見ない話なので興味を引かれたんですが、これが実際おもしろい。西也もナルシストのくせにカリスマ性があって憎めないし、だんだんキャストに認められていくのも気持ちがいい。ただあんまり使われてないせいか、人の心を読める能力だけはなんか浮いてる気がする。終盤で大きくかかわるのかな。
 そしてなんといってもラティファ様のかわいさは甘ブリの中でも飛び抜けていると思います。金髪碧眼健気病弱敬語ロリ、なんてロマンのある存在なんだ。やっぱりロリキャラにはマイクロビキニが至高です。そりゃ前かがみにもなります。京アニには本当に感謝しかない。


>天体のメソッド(◎ノエル)
 最初は父親の転勤で町に戻ってきた乃々香が、理由も明かされないまま汐音や柚季に理不尽にビンタされていくのにフラストレーションが溜まって「こんなにギスギスしてて大丈夫か?」と危惧さえしていたけど、蓋を開けてみればそれなりに納得はできるものだったのでようやく安心できました。色々思うところは残るけど、やっぱりこういうストーリー好きなんですよね。ここまで視聴のモチベーションが持ったのも、純真無垢に手足が生えたようなノエルの存在が大きかったと思います。食べ物を与えたくなるというか、一緒に遊んであげたいというか、庇護欲をそそられるよね。本当に一挙一動がかわいくて温かい目で見られる。男子たるもの水色の髪のヒロインに惹かれる運命なのだ。
 幼なじみ5人組がようやくもとの形に戻り、自らを円盤だと言うノエルを物語の中心に据えて終盤へ。友達と流星群を見たいという乃々香との約束を果たすためノエルがどういう行動を取るのか、その真意とは、そもそも円盤ってなんなのか、そのあたり疑問は尽きないですがきちんと描かれるといいなあ。あんまり悲しい結末は望んでないので、ノエルの未来がありますように。


ログ・ホライズン2(◎アカツキ
 4月からの再放送をきっかけに見始めたのですが、これがとってもおもしろい。2期になっても失速しない。エルダー・テイルに転移したリアルの人間を『冒険者』、元々ゲームに存在するNPCを『大地人』と区別し、その両方の視点から物語が見られるのが新鮮。腹黒眼鏡という異名を持つシロエが中心となったストーリーも、この話でしか見られないものばかりで一層興味を引かれていきました。最初はキャラの数が多くて覚えるのに苦労しましたが、それを乗り越えればあらゆるカップリングが見れてニヤニヤが止まらないこと間違いなし。特にレイネシア姫とクラスティの大地人と冒険者のカップルのやり取りは本当に悶える。
 キャラクターでいえばアカツキちゃんが良いキャラしてるんだよね。1期でも「なんだこのかわいい生き物」という感じでしたが、2期ではシロエしか見てこなかった彼女が自分と向き合ったり、コミュニティの温かさに触れたり、強力な敵に仲間と協力したりした上で口伝を会得したりと一皮剥けた感じになって一層魅力的なヒロインになったなと思います。もちろんポンコツなところもアカツキちゃんの魅力だよね。


七つの大罪(◎エリザベス)
 今どきわかりやすいくらいの正統派アクションファンタジーですが、メリハリのあるドラマであったり、妙に噛み合っている個性的なキャラたちであったりと惹きつけられる要素はいっぱいあると思います。男も女も豚もいちいちカッコいい時はカッコいいのがなんかズルい。あと「マギ」や「ハイキュー!」に比べるとエリザベスちゃんの存在は日5アニメにしてはエロ過ぎると思うんですけど大丈夫なんですかね。しかしながらそのエロさをうまく引き立てているメリオダスは本当に有能な主人公だと思います。いいぞもっとやれ。エリザベスちゃんだけでなくディアンヌちゃんといいホークといい、これ見た中高生が変な性癖に目覚めなければいいんですけど。もしこじらせたらきっと将来有望でしょうね。
 全然関係ないんですけどずっと前にジャンプで「ライジングインパクト」や「Ultra Red」を描いてた人と同じ作者だと知って妙に懐かしくなりました。


>繰繰れ!コックリさん
 テンポの良い神様系コメディアニメ。たまにシリアスっぽさを出しながらシリアスになりきらないあたりが徹底してるなあと思います。でもこれ一番のヒロインってコックリさんだよね……。どこの家政婦なんだ。いや、オカンか。犬神や信楽も加わってくると一層賑やかでこひなのキャラが弱くなるかなと思いきや、むしろ存在感が上がっているという不思議。それとこひながカップ麺をカプメンと呼んでいるのはアニメ版ならではらしいですね。あと最初OP流れたときは大笑いしました。


>SHIROBAKO
 アニメ業界アニメは知る限り初めてなので結構新鮮な気持ちで見ることができるのですが、シビアな内容がかなりリアリティに富んでいて胃がキリキリすることも一度や二度じゃないのも確か。主人公の宮森さんが制作進行という内部外注を問わず人のスケジュールを「ほうれんそう」で取りまとめる中間管理職みたいなことをしているので、一度こじれだすとこっちまでいらん心配をしてしまうので余計にそう思うのかもしれません。それ以外にも間に合わない納品だとか、クリエイター同士の衝突だとか、繰り返されるリテイクだとか、頭が痛くなりそうなことが山ほど。
 そんなつらぽよアニメ(しかも2クール)なのに、ドラマとしてのカタルシスもきっちりと描いてくれるので見応えは十分あるしおもしろいとも感じます。視聴者のヘイトを盛大に集めてるタローもいつかいいところを見せるって信じてるよ。なによりクリエイターがどれだけ魂削って作品を生み出しているか伝わってくるし、割と格言っぽいと思うことも色々言ってるんだよな。なんか頭が下がる。ところで総作監の謎多きゴスロリ様こと小笠原倫子さんを掘り下げる話はまだなんですかね?


>魔弾の王と戦姫
 戦闘そのものよりも戦争においた戦略に重石を置いた本格戦姫ファンタジー。弓使いの主人公って珍しいなと思いつつ、やっぱりMF原作らしくラッキースケベもあったり(けどこの作品の場合は良い方向に作用してると思う)、ヒロインの面々も凛然とした戦姫でありながら時折女の子らしい一面を見せてくれるギャップもあるので、原作読みたいくらいにはハマっています。戦記モノなので原作で細かい部分を補完したいとか、話を整理したいって意味合いも大きいですが。そして何よりも目立つのがおっぱいです。でかい。とにかくどのヒロインもでかい。貧乳と言われるリュドミラですら「え、これで貧乳……?」ってなります。どこぞの青いツインテールが聞いたらブチ切れてもおかしくないです。なのでまだアニメでは出てきていないピンクのロリっぽい戦姫に期待したいです。


サイコパス
 待望の続編ということで楽しみにしていました。常守監視官の後輩にあたる霜月監視官、頼れるが胡散臭さ全開の東金執行官、元うつ病の潜在犯である雛河執行官が一係に加わり、潜在犯の色相をクリアにする技術を持つ鹿矛囲桐斗を追うことになります。のっけからエグい展開が連続して飛ばしてるなーと思いつつ、そこまでハラハラした気持ちにならないのはやっぱり常守監視官の印象がガラリと変わったおかげかもしれません。自分が前線にどんどん出て行って執行官を身を呈して守ったり、鹿矛囲を一番熱心に追ってるのも彼女ですからね。逆に霜月監視官が昔の常守監視官そのままのマニュアル人間で、この話でどう変わっていくのか気になります。死ぬ可能性も大いにありますが……。しかしながらシビュラシステムは相変わらず穴がありすぎて怖い社会だと思う。

 
>四月は君の嘘
 思春期真っ盛りの少年少女が織りなす音楽×青春のボーイミーツガール。もう雰囲気から自分が好きな感じが出ていて、1話で虜になりました。モノローグもまあ中学生らしいっちゃらしいしそこまで気にならない。画面の絵作りがとても美麗で、背景までキャラクターのために用意されたような胸を打つなにかがある。それから演奏を通じて広がる人間ドラマが魅力的。自分のため、或いは誰かのために音楽を紡ぐ様々な想いにいちいち魅入ってしまいます。そして公正を取り巻く恋模様も見逃せない。とはいえ公正にとってはかをりが圧倒的にヒロインなので、椿が入る隙がないのが幼なじみ好きとしては悲しいですが……。過去に囚われてピアノから逃げていた彼を引っ張りあげたのが、ずっと側にいた椿じゃなくて演奏者として同じ喜びを持つかをりだったことを考えれば当たり前なんだよね。しかしかをりも闊達なヒロインでありながら、なにか体に爆弾を抱えていそうで怖いんだよなあ。実は難病だとか薄命だったりするのは絶対に泣いちゃうからやめてくれよ……。


寄生獣 セイの格率
 実は原作未読なんですが、むしろ先入観がなくて良かっんじゃと今では思います。人間か化物かの狭間に揺れるたいていの主人公はその存在に抗ったり拒んだりしますが、新一の場合は相互扶助に近い共生という形に落ち着いていて随分珍しいパターンだと思いました。自分が生まれる前に連載開始した作品に対して「随分珍しい」と評するのも妙ちきりんな話ですが……。まあ最初はミギー自体も宿主が死んだら困るからとなし崩し的に協力関係になったって感じでしたけど、そのうち連帯感や信頼みたいな芽生え始めるとストーリーも加速するようにおもしろくなりましたね。そして新一がミギーという化物に心を許し始めてからの、あの理不尽な惨劇から生まれた強い葛藤には胸が打たれるようでした。この後の展開も目が離せません。


>グリザイアの果実
 エロゲー原作アニメ久しぶりだなあと思いつつ、キャラデザインがとても好みだったので気楽にたのしもうと見始めたら、1話から各々のヒロインが抱えた闇みたいなのが垣間見えて背筋が冷えたのを覚えています。しかしそれらの闇に恐ることもなく、どこまでも冷静沈着にヒロインと向き合い解決に導く雄二はなかなかタフな主人公で好感が持てました。ギャグとシリアスの塩梅が絶妙で、ただのオモシロ掛け合いでさえテンポが良く、それでいてしれっと伏線を混ぜ込んだりするのが油断できないんですよね。ただ1クールだから仕方ない部分もあるんですが、ヒロインごとに割かれる尺が違ったりしてだいぶ駆け足な作りなんだという印象も受けました。まあそれがマイナスな感情に振れずむしろ「原作プレイしてみたい」となるんだから、販促アニメとしては十分な役目を果たしているんでしょうね。みちるバカかわいいよみちる。


オオカミ少女と黒王子
 最初はエリカのどうしようもない性格に良い印象を持てなくてうーんって感じだったんですが、佐田くんへの恋心に自覚的になってからはかわいく見えるようになりました。佐田くんも意固地でめんどくさいところがたまにあるけど、基本的にやってることがイケメンなので最終的には「さすが佐田さんだぜ」ってなるよね。そしてエリカの親友ポジションであるさんちゃんが、エリカが佐田くんへの恋心に迷ってる時にかけた「好きになる人なんて自分で選べないよ」という言葉がとても印象に残っています。なんという格言なんだ。本当にその通りだよ。だから恋ってやつはままならないんだ。


>旦那が何を言っているかわからない件
 噛み合ってないようでめちゃくちゃ噛み合ってるオタクな旦那と非ヲタの奥さんのイチャラブ生活。まじでイチャラブの要素が高くてごちそうさまですという感じ。羨ましいの一言に尽きる。